ソフトバンク 2009年3月期第1四半期の決算

mo-bi

2008年08月05日 21:57

8月5日、ソフトバンクが2009年3月期第1四半期の決算を発表。

売上高が前年同期比2.4%減の6472億5500万円、営業利益が前年同期比8.1%増の850億8600万円で減収増益となった。

携帯電話事業で端末販売数やARPUが減少したことが減収につながったとソフトバンクは発表している。







同社の事業を牽引する移動体通信事業についても、売上高が前年同期比4.9%減の3725億8500万円、営業利益が前年同期比1.7%減の442億7300万円で減収減益となっている。

同社では、減収の理由として機種変更などの件数の減少による、端末販売数の減少、ARPUの減少 を挙げている。


まず機種変更での端末販売数の減少の原因としては、やはり割賦制度があげられる。

携帯電話の端末本体を2年間の割賦契約とすることから、ユーザーは機種変更しづらくなってします。

たとえば、割賦契約を行って1年目で機種変更してしまうと、新たに2年間の割賦がスタートするので、

2台分の割賦代を払わないといけない月が発生する。

要は2年未満で機種変更すると、大幅に毎月の携帯電話代だUPすることから機種変更が減るといった状況になってしまう。


また、ARUPの減少の原因は、なんといってもソフトバンクの料金プラン(ホワイトプラン)が原因でしょう。

ホワイトプランは、ソフトバンク携帯宛に電話する場合、深夜1時~21時まで国内通話無料となることから、

ソフトバンクのホワイトプラン加入者が増えれば増えるほど、無料通話同士が増えるので、結果的にARUPの減少となる。

現在ソフトバンクが純増No1を連続で獲得しており、順調に新規契約数が増えていますが、

今後、加入者が増え続けてシェアが伸びると、必然的に無料通話同士が増えるので、

ARUPの減少は、今よりさらに減少することは間違いない。

さて、これからのソフトバンクはどこで増益を狙う?ということが疑問視される。

そこで、考えられるのは、

・コンテンツやインフラの整備、インターネットマシンの開発でネット利用を増やす。

・まだ未開拓な法人市場の獲得

・海外との連携での携帯向けプラットフォームの開発


今の動きとして考えられるのは大きくいって上の3つではないでしょうか?

ソフトバンクの孫氏は、日本で第3位のキャリアで終わるつもりはさらさらない。

(日本のキャリアと)同じ土俵で戦うつもりはなく、新たな次元で世界一を目指したい。と言ってます。

最近でいえば、iPhoneをドコモではなくソフトバンクで導入できたことにも驚かされました。

先行き何かやってくれそうなのがソフトバンク。この先が楽しみですね。



ちなみに、ARPUってなに??

ARPUとはAverage Revenue Per User、つまり「ユーザーごとの収益平均」の略です。

これは企業がユーザー1人当たりから平均いくらのお金を受け取っているかを示しています。

携帯電話の場合は利用料金も月単位ですので、1契約当たりの月間平均収入額を示されることが多いようです。

読みとしては「あーぷー」または「あるぷ」と発音されているようです。

たとえば、8月2日の記事ではNTTドコモの携帯・自動車電話のユーザーに関するARPUがニュースとなって掲載されています。

それによれば、2002年度 第1四半期(4~6月)実績で音声利用とiモード利用を含めた総合ARPUは「8150円/月・契約」となっており、内訳としてはiモード利用分が「1630円/月・契約」、音声利用分が「6520円/月・契約」となっています。


株式会社は、自社の株主やこれから株を買うであろう投資家に対して、自分たちの事業がどのようになっているか判断してもらうために、財務状況などの情報を提供しています。

これをIR(Investor Relations)情報というのですが、このARPUは携帯電話事業者のIR資料には欠かせない数値となっております。

 また、このARPUという値は、衛星放送やネットワーク関係、コンテンツ配信事業の決算発表資料などに欠かせない数値で、1契約者あたりの収入額として、よくSAC(1加入者あたりの獲得費用)などの数値と並んで掲載されています。
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